受講概要
プログラム
1.モータの構造と回転原理の基礎
1.1 DC・AC・永久磁石・同期・誘導モータの違い
1.2 トルク発生メカニズムと用途別選定
1.3 高出力・小型軽量・高速回転への基本的考え方
1.4 モータ出力の計算(設計条件の整理、回転数の決め方、トルクとの関係)
2.熱・冷却・絶縁(高電圧対応を含む):設計・評価の基本
2.1 発熱要因と冷却方式の分類
2.2 絶縁材料の劣化と寿命設計の考え方
2.3 xEV(電気自動車)用途での高電圧対応の熱設計の勘所
2.4 温度上昇・熱抵抗の見方と評価(測定・判定の勘所)
2.5 絶縁診断と保全の基礎(耐電圧・部分放電・劣化兆候)
3.騒音・振動(NVH):発生メカニズム、評価、設計対策
3.1 電磁・構造・空力(ファン)起因の振動分類
3.2 固有振動数・共振・モード形状の理解
3.3 振動・騒音の評価の基本(FFT、次数解析、代表指標)
3.4 静音化設計の方向性とばらつき制御、共振回避法
3.5 IoTを応用した振動・音響計測(センサ選定、サンプリング、同期、データ収集・遠隔監視の基礎)
4.トルク特性(コギング/トルクリップル)と滑らかな回転設計
4.1 コギングトルクの発生要因
4.2 磁気設計・構造工夫による低減技術
4.3 トルク特性の評価(波形の見方、指標、回転むらの捉え方)
4.4 精密機器・xEV(電気自動車)向けの回転特性改善手法
5.品質・信頼性評価と状態監視の基礎、AIによる予兆診断入門
5.1 品質評価の基本と試験項目の体系化
5.2 故障解析と信頼性設計の実務的な進め方
5.3 軸受の寿命計算の設計方法(機械寿命L10の考え方、荷重条件、グリス寿命と温度の影響)
5.4 振動・電流データによる状態監視と予兆検知の考え方
5.5 AI手法の概要(マハラノビス・タグチ法(MT法)、クラスタリングほか)
6.Q&A・事例紹介・学びの整理(現場での活かし方)
6.1 よくある質問と現場での活用事例
6.2 モータ全般の理解の整理と今後の展望
7.質疑・応答
受講形式
会場・WEB
オンラインでご参加の方は、事前にこちらでZoomの接続環境をご確認ください。
スムーズな受講のため、カメラ・マイク・スピーカーの動作をご確認ください。
受講対象
・【分野】モータ/モータ応用機器のメーカー、部品・材料メーカー(磁性材、巻線、絶縁、軸受など)、およびユーザー企業(設備・装置、輸送機器、家電、産業機械、xEV関連)
・設計・開発(電磁気/機構/熱/絶縁)、制御・インバータ、評価・試験、
製造技術、生産、品質保証、信頼性、保全・サービス
・営業・技術営業、調達・購買(仕様調整、選定・評価に関わる方)
・初心者〜中堅の技術者(基礎〜実務のつながりを整理したい方)
・中堅〜ベテラン
(熱・NVH・トルク・信頼性を横断して見直し、課題解決の引き出しを増やしたい方)
※モータシステム(選定・運用・メンテナンス)の方にも、評価指標の読み方と対策の方向性がつかめる内容です。
予備知識
・本講座は、モータに関心のある技術者の方であれば、どなたでもご参加いただけます。
・予備知識は問いません。講義内で必要な基礎から丁寧に解説します。
【推奨する基礎知識】
・機械/電気の基礎(力学・材料・電磁気・回路:用語レベルでOK)
・モータ/インバータの基本(代表的なモータ種類、インバータ駆動、基本用語)
・騒音・振動(NVH)の基礎(音圧、周波数、加速度、共振:初歩)
・測定の基礎とデータの見方(センサ、波形、FFTなど:概要)
・熱・冷却/絶縁の基礎(温度、熱抵抗、絶縁クラス:用語レベル)
・信頼性評価/状態監視の基礎(故障モード、劣化、異常検知:考え方)※AIは数式より概念中心
習得知識
1)モータの構造、回転原理、トルク発生メカニズムを説明できる
2)熱(発熱・冷却)と絶縁(高電圧対応を含む)の設計・評価の基本を理解できる
3)騒音・振動(NVH)の発生要因、評価手法(FFT・次数解析)と設計対策の考え方をつかめる
4)コギング/トルクリップルの評価指標と、低減に向けた設計アプローチを理解できる
5)品質・信頼性評価の進め方と、状態監視/AIによる予兆診断の基本的な考え方を理解できる
6)計・評価・保全の各場面で、課題整理〜対策立案までの見通しを持って検討できる など
講師の言葉
設計・評価・保全の“つながり”を整理し、現場で使える観点(チェックポイントと考え方)を持ち帰れます。モータは家電から産業機械、電動車(xEV)まで幅広い分野で不可欠な駆動源です。一方で近年は小型・軽量・高速化と高効率の両立が進み、熱(冷却)・絶縁、騒音・振動(NVH)、トルク脈動、品質・信頼性など“総合設計”の難易度が高まっています
本講座では「メーカー側(設計・製造・品質)」と「ユーザー側(選定・評価・運用・保全)」の両視点から、現場で起こりがちな課題を共通言語で整理します。熱で限界が決まる理由、音・振動の発生、トルク変動の捉え方といった“現象”を起点に、設計パラメータ・評価指標・対策方針をつなげて理解できるよう構成しました。
基礎から実務の流れに沿って体系的に学び、明日からの設計検討・評価・保全で使えるチェックポイントと考え方を持ち帰っていただきます。さらに、状態監視とAIによる予兆診断の入口まで扱い、品質向上とトラブル未然防止に役立つ視点も提供します。