受講概要
プログラム
第0章:はじめに・全体構成
EMC設計の重要性と進化
講演の全体構成と狙い
第1章:EMCとは何か? 〜歴史・動向・技術・事例からの考察〜
EMCの本質:「環境と調和して動作する技術」
・電話のクロストークから始まったEMCの歴史と進化
・EMCの3要素:規格・技術・自家中毒(セルフEMI)
・評価軸の変化:「規格順守」から「信頼性・安全性・性能の両立」へ
・EV・自動運転・通信技術の進展によるノイズ環境の複雑化と規格の限界
第2章:車載電子機器における半導体の進化とEMCの課題
ノイズ源の変遷:機械的スイッチからパワー半導体へ
・IGBT、SiC、GaNなどの高速スイッチングによる新たな高周波ノイズ
・EPSやHEVインバータにおける多層的ノイズ対策の実例
・EDMや巻線絶縁破壊など、自家中毒現象への予防的設計の重要性
第3章:EMCの及ぶ範囲と予防的EMC設計
EMC設計は「後付け」から「設計思想」へ
・設計初期からのノイズリスク見積もりとシステム最適化
・予防的EMC設計の具体例(EDM対策、絶縁破壊対策、DCリンク配置など)
・OEMとTier1による協調設計とEMC仕様の共創の必要性
第4章:EMC設計におけるシミュレーションの活用
3D-FEM、FDTD、SPICEなどによる設計初期からのノイズリスク評価
・PCB設計における基本原則とノイズ抑制のための工夫
・ADS、PSpice、Ansys SIwave等のツール活用と適材適所の選定
・デジタル認証(仮想試験)時代への備えとノイズマップ解析の重要性
第5章:まとめと今後の展望
EMC設計は「製品の信頼性」そのもの
・システム全体・社会インフラとの協調設計への進化
・モデル・データの標準化と提供体制の整備
・EMC仕様の共創と、デジタル認証時代への対応が競争力の鍵STEP1:設計力の中のデザインレビュー
Q&A
受講形式
WEB受講のみ
※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。
※Live配信のみ(録画視聴はありません)
オンラインでご参加の方は、事前にこちらでZoomの接続環境をご確認ください。
スムーズな受講のため、カメラ・マイク・スピーカーの動作をご確認ください。
受講対象
研究、開発設計、品質、などに関係する、担当者から管理者まで
予備知識
電気基礎を理解する技術者
習得知識
1)EMC(電磁両立性)の本質と進化
2)車載電子機器におけるEMC課題と技術進化
3)予防的・能動的EMC設計の重要性
4)EMC設計・評価におけるシミュレーション活用法
5)今後のEMC設計の方向性と社会的価値 など
講師の言葉
自動車業界は今、電動化・自動運転・コネクテッド化といった「100年に一度の変革期」を迎えています。その中核を担うのがパワーエレクトロニクス技術です。本講義資料では、車載パワエレ機器におけるEMC(電磁両立性)設計の本質と最先端の実践について、歴史から最新動向、そして未来展望まで体系的に解説しています。従来の「規格を守るための受け身のEMC」から、設計初期段階からノイズリスクを予測し、システム全体で最適化する「能動的・戦略的EMC」への転換が求められています。特にEV/HEVの普及により、IGBTやSiC、GaNなどのパワー半導体が主役となり、高速・高電圧スイッチングによる新たなノイズ課題が顕在化。これに対し、パワーカード構造やインターリーブ方式、シールド・束線・筐体設計など、構造的・システム的なノイズ対策が進化しています。また、モータベアリングの電食(EDM)や巻線絶縁破壊といった“自家中毒”現象への予防的設計も重要なテーマです。
さらに、3D-FEMやSPICEなどのシミュレーション技術を活用した“試作レス開発”や、OEMとTier1が協働してEMC仕様を共創する体制づくり、デジタル認証(仮想試験)への対応など、パワエレ分野のEMC設計は今や製品信頼性・ブランド価値を左右する戦略的武器となっています。本資料を通じて、パワーエレクトロニクスのEMC設計が“守り”から“攻め”へ、そして“価値創造”の時代へ進化していることを実感していただけるはずです。