受講概要
プログラム
1.製品評価技術基盤機構による事故事例の報告
家庭用電気製品は全リコール件数の約40%
リチウム電池の不具合は非純正品が多い
2.電気部品と電子部品の故障・事故(発火・発煙)と対策技術
2.1電源コード
使い方と構造のウイークポイント
コンセントのトラッキング現象
2.2 接続部(はんだ付け、ファストン端子、ねじ)
接続部の緩みで発熱
基板とコネクタ材料の熱膨長の差ではんだクラック
ネジ締結部(ビットインサート、バーリング)
2.3 電源スイッチ
接点材料の腐食
2.4 フィルムコンデンサ
絶縁フィルムとマージンに注目
フィルムコンデンサの故障要因
メタリコン接続部の確実性も重要
2.5 アルミ電解コンデンサ
材料と構造の弱
巻芯部のショート対策
2.6 積層セラミックコンデンサ
割れるのが弱点
発火メカニズム
2.7 トランス、SSR、フォトカプラ
3つの部品の一次側と二次側の絶縁性能
ソリッドステート・リレ(SSR)の機能・構造
2.8 バリスタ
バリスタの発火原因とサージの種類
バリスタの選定
3.故障・事故の未然防止のテクニック
3.1 電気部品、電子部品の定格の意味を理解する
3.2 ディレーティング(derating)を遵守する
3.3 電気設計者と機械設計者の境界領域を見極める
4.電気製品・電子機器への対策
4.1 世界18カ国40都市の電源品質測定結果
電源品質の特徴
異常電圧環境下のおける製品への対策
4.2 電源品質問題に対するEV(電気自動車)、PHV(プラグインハイブリッド)のAC充電設備の信頼性設計
EV、PHVをAC電源に接続して充電する時は、電気製品と同じ扱いになる
充電できない事例、予想される電源品質障害
質疑・応答
受講形式
WEB受講のみ
※本セミナーは、Zoomシステムを利用したオンライン配信となります。
オンラインでご参加の方は、事前にこちらでZoomの接続環境をご確認ください。
スムーズな受講のため、カメラ・マイク・スピーカーの動作をご確認ください。
受講対象
電気製品、電子機器の開発、設計者
電気・電子部品の発火・発煙の対策の根本的な解決を目指している技術者
品質部門に所属し電子機器等の事業部への安全対策を指導している技術者
予備知識
特に必要ありません。
習得知識
1)電気製品の発火・発煙対策の設計思想を習得出来る
2)電気・電子部品の発火対策の設計手法を実務で生かせる
3)あらゆる電気製品の電源品質障害の解決方法を理解出来る
講師の言葉
製品評価技術基盤機構の報告によると家庭用電気製品は全リコール件数の約40%。最近は、リチウム電池の不具合で発火事故が絶えなく、電気製品の発火・発煙のリスクが増加しています。発火・発煙を含む安全性と信頼性問題発生の要因の多くは、電気・電子部品の構造、材料の内的起因しています。
本セミナーで紹介する解決事例を通して、電気・電子部品の発火、発煙の原理・原則と対策技術を理解し、発火・発煙事故の未然防止に活かすことを願います。電気製品が壊れる外的要因としてコンセントに侵入する電源品質(過電圧、サージ電圧、高周波電圧等)が上げられます。世界18カ国40都市70カ所の電源品質の測定方法と結果をお伝えし、バリスタ、アルミ電解コンデンサ等の発火を解決した複合機の事例を紹介します。電気自動車(EV)、プラグインハイブリット車(PHV)はAC充電する時は電気製品であり電源品質の課題では複合機と同じです。