受講概要
プログラム
1. 高分子材料の耐久性の急所
(1).信頼性と耐久性の概念
(2).耐久性に関する研究経過
2. 高分子材料の劣化の原理 (メカニズム)
(1).高分子劣化反応の種類
(2).高分子の結合エネルギーと弱い位置
(3).自動酸化反応のメカニズム
(4).光劣化・熱劣化ほかのメカニズム
3.大石研究室における高分子材料の研究の方針と主な研究課題
4.プラスチックに関する耐久性の研究事例集
大石研究室の研究から(月刊誌プラスチックスタイムス4回連載から)
オレフィン系・ハロゲン系・スチレン系・ポリエステル系・ポリウレタン系・共重合系の耐候性など。
5.ゴムに関する耐久性の研究事例集
大石研究室の研究から(月刊誌ラバーインダストリイ20回連載から)
NR・SBR・CR・EPDM・NBR・AR(アクリル)・PUR(ウレタン)・CSM・Q(シリコーン)の耐候性、耐光性など。30年間屋外暴露、南鳥島暴露、耐候性基準サンプル選定暴露などを含む。
6.熱可塑性エラストマーの耐久性の研究テーマ一覧
7.大学院生による高分子材料の耐久性研究事例の紹介(学会発表から)
8. 新耐久性評価手法の提案(月刊誌プラスチックスエージ誌8回連載から)
8.1 ゴムの表面、界面、バルクの劣化解析法
8.2 講師が試みた各種の新評価手法について紹介(月刊誌プラスチックスエージ8回連載から)
紫外線+H2O2同時法・メカノケミルミ法・サーモメカノケミルミ法・発光分析XYZ法・誘電特性法・酸素プラズマ照射法と紫外線+オゾン同時法・相関法PASとSAICASとTMAとC形法
9. 高分子材料の寿命予測法
(1).寿命予測法の種類
(2).C形S.S.C予測法
(3).寿命予測の各種手法
質疑・応答
受講形式
会場・WEB
オンラインでご参加の方は、事前にこちらでZoomの接続環境をご確認ください。
スムーズな受講のため、カメラ・マイク・スピーカーの動作をご確認ください。
受講対象
・プラスチック・ゴム・熱可塑性エラストマー、その複合材料を扱う企業の技術系の方
・材料、化学、機械、電機、電子、土木、建築などの業界の企業の技術者の方
・リサイクルが難しいゴムから容易な熱可塑性エラストマーへの転換を検討中の方
一般技術者のレベルなら受講できます。平易に説明します。
予備知識
特に必要ありません。
習得知識
プラスチック・ゴムの特性および劣化のメカニズムと寿命予測・耐久性評価のポイントがつかめ、信頼性の高い製品開発とクレーム処理・対応策のヒントが得られる。
1)プラスチック・ゴム・熱可塑性エラストマーなど高分子材料の劣化のメカニズム
2)高分子材料の耐久性評価法と寿命予測法の手法
3)豊富な研究事例
4)信頼性の高い製品開発とクレーム処理・対応策のヒント
講師の言葉
私は国鉄本社へ入社した1年目の鉄道現場実習と合宿研修の最後に、修了論文として『強化プラスチックの耐久性』を執筆し、鉄道技術研究所へ入所しました。国鉄改革にて、財団法人鉄道総合技術研究所へ移行し、理事長直属の研究専門官を務め、50歳で神奈川大学理学部教授に就任し、70歳まで大石研究室を主宰して、62年後の現在まで『高分子材料の耐久性』の研究をライフワークとしてきました。
この講座は、62年間の耐久性研究の実績から、「高分子材料の劣化解析・耐久性評価・寿命予測の基礎から応用まで」実際の研究例を紹介しながら、具体的な手法を提示したい。
なお、最初に私の携帯電話を示しますので、会場にての質問も歓迎しますが、後日のメール・電話相談も受け付けます。本セミナーの受講者の方には、相談料は無料・無期限で受け付けます。
受講者の声
樹脂の劣化現象の体系を知ることができました。寿命予測法まで網羅されており参考になりました。
試験方法や特性の考え方がとても参考になりました。ありがとうございました。
弊社 樹脂材を適用した製品を取り扱っており、今回、大石講師のご説明より、高分子の考え方や耐久性に関して、科学的に理解が出来た。
会場受講でしたので、直接講師とdiscussionできる時間が取れてよかった。理解が深まりました。