受講概要
プログラム
- 通常の品質工学(ロバストパラメータ設計)実施手順 概要
- 通常の品質工学(ロバストパラメータ設計)で最適条件を特定できない状況から非線形ロバストデザインを使用する手順・ノウハウ
- 実施手順概要 ※1
- 非線形ロバストデザインにおける解析指標
- 適応的最適化の手順 ※2
- 手順と解析方法のデモ ※2
- 非線形ロバストデザインで開発を進める場合の手順・ノウハウ
- 実施手順概要 ※1
- 最初の実験計画立案方法
- 適応的最適化の手順 ※2
- 手順と解析方法のデモ ※2
※1 洗濯機の脱水時の振動問題を事例に、実施手順概要を解説。事例は業界を問わず、誰にでもイメージできるモノとして選択しており、洗濯機の振動技術の解説が目的ではありません。
※2 通常の品質工学から非線形ロバストデザインに切り替える場合でも、最初から非線形ロバストデザインを使用する場合でも、この手順は共通です。
- 質疑応答
※説明の順序が入れ替わる場合があります。
受講形式
WEB受講のみ
*本セミナーはZoomシステムを使用したオンラインセミナーとなります。
Zoomアプリのダウンロードをしなくてもブラウザからの聴講が可能です。
オンラインでご参加の方は、事前にこちらでZoomの接続環境をご確認ください。
スムーズな受講のため、カメラ・マイク・スピーカーの動作をご確認ください。
受講対象
・製品や技術開発に携わる技術リーダー、技術者の方
※機械部品、電子電気部品、家電等のアッセンブル製品、加工機械/生産装置、センサー/計測評価機器、材料、半導体等の化学・プラント分野、医工製品分野、医薬、食品、バイオ、植物工場など生化学分野など
・開発完了後に量産不良やユーザークレームが出て、開発手戻りを経営課題とする方
・問題に関係する要素が多くなり、どれか1つを対策しても成果が出ないなどで体系的な実験解析手法を必要とする方
・開発難易度が上がってきた、未経験の分野に進出する等、これまで通りのやり方では成果が出ずに困っている方
・高額な部品や装置の使用ではなく、安価な部材の組合せや安価な装置で高い性能目標を達成する開発が必要な方
・実験計画法や品質工学(ロバストパラメータ設計)、応答曲面法、マテリアルズ・インフォマティクスを開発で使ったが、上手く行かなかった方
※技術コンサルタントの方や、講師業の方は、受講をご遠慮ください。
予備知識
・別途実施している品質工学セミナー・実験計画法&非線形実験計画法セミナーのテキストを、参考資料として、希望者には条件付きで提供します。
・希望される方は、講師の福井(Eメール:ikuma.fukui@wmjplab.com)まで、ご連絡ください。ダウンロードリンクをご案内します。
・なお、前述の品質工学セミナー・実験計画法&非線形実験計画法セミナーで解説している内容が、非線形ロバストデザインの習熟に関係しています。
・しかしながら、非線形ロバストデザインセミナーでは、品質工学・非線形実験計画法そのものは解説を行いません。つきましては、可能であれば、両セミナーテキストを事前に目を通していただくようお願いします。
・非線形ロバストデザイン自体の疑問点や、それに関連する部分の 品質工学・非線形実験計画法の疑問点は、非線形ロバストデザインセミナー当日の質疑応答や、後日のメール、オンライン会議などでの質疑応答で対応いたします。
習得知識
1)非線形ロバストデザインの手順と実験、解析手法
2)通常の品質工学で最適条件を特定できない場合のリカバリー手順
3)部品・材料コストの削減、量産不良やユーザークレームによる開発手戻りなどの経営課題に対する解決策
4)技術課題、品質問題に関係する要素が多くなり、対策しても成果が出ない場合に有効な体系的な開発手法
5)高額な部品・材料、高額な装置の使用ではなく、安価な部材の組合せや安価な装置で高い性能目標を達成する開発手法
講師の言葉
量産時の製造条件や出荷先での使用状態の変動に耐え、高性能を発揮する最適設計仕様(最適条件)を導く開発手法として、品質工学(ロバストパラメータ設計)が知られています。品質工学は、品質工学が要求する開発時の状況を満たせた場合、想定以上の成果を出せる開発手法です。
しかしながら、品質工学が要求する開発時の状況を満たせない事も多く、期待した成果が出ない場合があります。その状況でも、量産時の製造条件や出荷先での使用状態の変動に耐え高性能を発揮する最適条件を導く開発手法が、非線形ロバストデザイン(非線形ロバスト最適化)です。
非線形ロバストデザインは、品質工学で最適条件を特定できない(最適条件が再現しない)状態から、採取した実験データを無駄にする事なく、人工知能を使った非線形解析と適応的最適化を実施する事で、量産に耐えうる最適仕様を導くことが可能です。
なお、最初から非線形ロバストデザインを元に開発を行う場合は、通常の品質工学の実験数から、より少ない実験数からスタートし、実験対象を支配する現象の複雑さに応じて、実験データを適宜増やす手順を使用します。この手順により、最小の実験数で、複雑な現象における安定的で高性能な最適仕様の特定を可能にします。
また、非線形ロバストデザインは、採取する実験データの自由度が高く、通常の品質工学が要求する実験データに対する制約(特性値の加法性)を考慮する必要がありません。そのため、技術者の思い通りに開発を進める事が可能となります。
本講では、非線形ロバストデザインの基本的な手順と解析手法を解説いたします。