受講概要
プログラム
1.ねじ締結に関連する用語
2.ねじ締結体設計の基本的な考え方
3.ねじ締結部に作用する力と特徴
3.1.ねじの力学
3.1.1.締付けトルクとボルト軸力の関係
3.1.2.へたり係数と内力係数
3.1.3.締結体の曲げ変形を考慮した修正
3.2ねじの締付け
3.2.1締付け時のボルト降伏
3.2.2.代表的締付け方法とボルト降伏
3.3ボルト軸部の破壊
3.4ねじ山破損
3.5被締結体接合面の分離・すべり
3.6ねじのゆるみ
3.6.1回転ゆるみ
・ねじり・せん断・引張り荷重を受ける場合
・回転曲げ荷重で、ゆるみ/締り回転する例
3.6.2非回転ゆるみ
・なじみへたりによるゆるみ
・クリープによるゆるみ
・熱膨張差が発生する場合
3.6.3ゆるみ防止の基本
・回転ゆるみに対して
・非回転ゆるみに対して
4ねじ締結体の設計方法
4.1部品に作用する荷重の成分把握
4.2締結部の性能を確保するために
4.2.1せん断荷重(ボルト軸直角方向外力)に対する検討
4.2.2引張荷重(ボルト軸方向外力)に対する検討
4.2.3偏心荷重に対する検討
4.3ねじと締付けトルクの決定
4.4締め過ぎに対する検討
5.ねじ締結体の信頼性評価方法
5.1評価条件
5.2信頼性試験後の締結部の特徴
6ねじ締付けの検査方法
6.1検査トルクの特徴
7.ねじ関連部品の使い方
8.質疑・応答
受講形式
会場・WEB
※Live配信のみ(録画視聴はありません)
オンラインでご参加の方は、事前にこちらでZoomの接続環境をご確認ください。
スムーズな受講のため、カメラ・マイク・スピーカーの動作をご確認ください。
受講対象
ねじ締結を扱う部品の製造業で、ねじ締結設計・評価に携わる方
レベル:ねじ締結性能を計算で確認せず、勘や他例等に基づいて使用可否を判断している方
予備知識
高校程度の数学・物理。材料力学の基礎知識があれば理解が進みます。
(三角関数の公式、引張り/曲げ応力の計算式、鋼強度の基礎知識を使用)
習得知識
1)ねじ締結をばねモデルとして扱う計算手法
2)ゆるみの特徴
3)注意すべき構造・材料
4)締結部のチェックポイント など
講師の言葉
様々な部品の中でもねじは軽視されがちな部品です。「ゆるんだら締めなおせばよい」とか「ねじ1本くらい無くても~」と扱われたり、優先順位の最下位に位置づけて「~ねじ1本まで徹底的に~」のように表現されることがあります。
しかし、ねじのゆるみや折損は、部品そのものの機能を損なうことになりかねず、ねじ無くしては多くの部品が成立しないことを考えるとねじ締結は大変重要です。
当セミナーでは、ねじ締結体に作用する外力がどのようにねじに分配されるのか計算式を用いてイメージを把握していただき、次にどのような変化でゆるみに至るのか、部品形状やねじの何を見落としやすいのか等、概要から次第に細かな内容へと話を進めていきます。長年ねじ締結の講義をされてきた酒井智次講師のあとを受けましたので、「ねじ締結概論(酒井智次著、養賢堂出版)」を使用し、さらに、文面や図からは読み取りにくい内容の解説や、関連する他例の紹介を追加しながら説明します。
これらを通して、ねじ締結部の信頼性向上のために必要なポイントを理解して、ねじ締結部品設計・評価・生産に役立てていただけるものと期待しております。
進呈
「増補 ねじ締結概論」(酒井智次 著書:養賢堂発行)を進呈します。
受講者の声
内容が充実しており、多くの情報をいただけました。また書籍にない内容も入っており有意義だったと思います。
実例を含めた、使い方を知りたかったです。ありがとうございました。ねじ締結概論について限られた時間の中でしたが、一通り解説頂けたことで理解を深めることができたと思います。
今回学んだ内容を復習し、さらに理解を進めて、今後の自社の開発に活かしていきたい。
事前に頂いた資料に照らし合わせて受講する事ができました。数式が難しかったですが、ねじのすべりやゆるみへの考え方は分かりました。テキストの43ページからの事例はそのまま勉強になりそうなので、じっくりと確認させていただきます。
ねじ締結部の力学的概念について、理解することができました。更に実例を含めた使い方を知りたかったです。ありがとうございました。