受講概要
1.ステンレス鋼の種類と特徴
1−1 ステンレス鋼とは
(定義,分類,歴史,生産量)
1−2 ステンレス鋼の種類と特徴
(元素,結晶構造,組織,用途)
1−3 ステンレス鋼の開発と発展
1−4 ステンレス鋼の製造工程
2.ステンレス鋼の基本特性
2−1 機械的性質
2−2 溶接熱による組織変化
(Cの固溶度と温度の関係)
2−3 不働態皮膜
3.ステンレス鋼の腐食の種類と その発生メカニズム
3−1 腐食の種類
3−2 水が関与する腐食形態とその考え方
(1)腐食の電気化学反応の基礎
(酸化,還元,電位)
(2)ハロゲン化物イオンの
不働態皮膜への影響
(3)分極曲線とは
(4)全面腐食
(5)孔食
(6)すきま腐食
(7)粒界腐食
(8)応力腐食割れ
(9)ガルバニック腐食
(異種金属接触腐食)
(10)大気腐食
4.ステンレス鋼の耐食性と選び方
4−1 ステンレス鋼に使われる元素の
耐食性への効果
4−2 耐孔食指標(PREN)とは
4−3 溶接部の腐食
4−4 フェライト系ステンレス鋼
4−5 オーステナイト系ステンレス鋼
4−6 二相ステンレス鋼
4−7 その他のステンレス鋼
4−8 選び方
5.腐食試験法
5−1 腐食試験とその評価方法
(腐食速度の単位)
5−2 JISの腐食試験
6.腐食原因調査の基本
7.まとめ
まとめ
質疑・応答
受講形式
会場・WEB
オンラインでご参加の方は、事前にこちらでZoomの接続環境をご確認ください。
スムーズな受講のため、カメラ・マイク・スピーカーの動作をご確認ください。
受講対象
営業職で顧客との技術的会話の中でステンレス鋼の知識が必要な方
種々の工場での製造エンジニア、工場保守業務に携わってる方
研究職であっても幅広い腐食の知識、ステンレス鋼の知見を深めたいと考えておられる方 など
予備知識
ステンレス鋼全般を知る上では特に予備知識は必要ありません。
なお、腐食の基本的理論を理解するには高校での化学、物理の知識があれば理解しやすいと考えます。
習得知識
1)ステンレス鋼全般の基礎知識
2)ステンレス鋼の使い方や選定に関する知識
3)ステンレス鋼の腐食形態の知識
4)金属の腐食機構や耐食性機構についての重要かつ基礎的な知識
5)工場などで起こる材料の腐食事象での検討方法に関する知識 など
講師の言葉
普通鋼ではメッキや塗装などの防錆処理を行って使われますが、ステンレス鋼は耐食性に優れるため金属ままの表面状態で使用されています。
ただし、絶対錆びないということはないので使用環境に応じた使い方が必要です。また、数多くの種類があるステンレス鋼の中ではSUS304が最も一般的な材料として知られてますが全ての環境で使用できるわけでなく、用途やコストに応じた最適な材料選定ということも必要となってきます。今回の講義ではステンレス鋼全般の基本的な知識を説明した上で、ステンレス鋼が腐食する環境やその形態,さらには試験法を概説いたします。腐食の基本を理論立てて説明しますので、単なる言葉としての知識ではなく基礎的な考え方が身につくものと考えております。
また、その過程で他の金属との耐食機構の違いなども入れることにより腐食に対する理解が深まるものと考えます。ステンレス鋼を業務上使う必要のある方、あるいは普段使っているがさらに発展させたいと考えておられる方に最適な講演と考えます。
受講者の声
とても勉強になりました。更に理解度を深める為に、頂いているテキストを見直そうと思います。分かりやすく解説いただきありがとうございました。
かなり基本の内容から、実践を意識した内容まで、種々の話を聞けて非常に有意義でした。講師の梶村先生の説明の仕方も分かりやすかったです。また、使用したスライドをテキストで頂戴できたのも、今後に役立ちそうでありがたいです。web受講を可能にしていただいたのも大変助かりました。
ステンレスの鋼種について、添加元素の役割や用途の観点から系統的に解説して頂き、非常に勉強になりました。
参考になりました。講師の解説も非常に分かりやすかったですが、用語の説明を簡単にしてほしかった。(高温HAZ、低温HAZ等)
ステンレスの基礎から腐食の話まで、とても勉強になりました。